学生ローンは指定信用情報機関に加盟しており、学生ローンに申し込みをすると当然信用情報の紹介・報告がなされる。
信用情報機関については、ほとんど内容を把握している人はいないだろう。
しかし、この事柄については非常に重要な要件が多様に含まれており、将来的に頭を悩ませる事にもなりかねないので、よく覚えておいた方が良いだろう。
特に学生ローンの利用中、返済が3ヶ月以上の長期延滞をした場合などは要注意だ。
3ヶ月以上延滞するといわゆる「ブラック情報」が登録され、他の与信判断に大きな悪影響を及ぼす可能性がある。
考えられる弊害として、電化製品やスーツなど高額商品の購入の際、クレジットカードで分割払いをしようとしても、審査が通らない事が想定される。
他にも、就職した際に会社でクレジットカードを作らされる場合などがあるが、ここで審査が通らないと、何か過去に借金トラブルでも起こした事があるのか?と疑われてしまうケースも考えられる。
さらに、将来、住宅ローンを組む際にも審査が通らないなど、いつ支障を来すかわからないのである。
一番困るのは、学生ローンの返済を何年もほったらかしにして、そのままの状態で就職や結婚などをした場合だ。
学生ローンは(他の消費者金融もだが)、長期間にわたって延滞・所在不明等で連絡が取れない場合、公示送達による裁判を行うのが通例だ。
本人はその事を知らないので、本人不在のまま裁判が進行してしまい、異議申し立てがないわけだから敗訴が確定する。
学生ローンでは判決だけ先にとっておき、所在が明らかになった時点で督促をかけるのが通例だ。
なぜ先に裁判にかけるかというと、時効の延長や強制執行等、学生ローンにとってのメリットが大きいからである。
また、学生の時に長期所在不明が続いたとしても、いずれは就職もするだろうし結婚もするだろう。
そうなると、いずれは所在も明らかになるだろうし、勤務先が判明する確率も高い。
例えば結婚して住所がバレた場合、借金の事など忘れかけていた頃に督促状が送り付けられ、奥さんにばれてしまうという悲惨な結末も想定できる。
さなに悲惨なのが、就職先がバレて会社に給料の差し押さえ通達が送付されたときである。
会社の上司にもバレてしまうし、とてもではないが会社にいずらくなってしまうだろう。
これが考えられる最悪の展開となるパターンだ。
では、次に信用情報はどのようなタイミングで情報が取得され、どのタイミングで登録されるのかを見てみたい。
まず、学生ローンは申し込みがあれば、申し込み者の現在の利用状況を照会する。
この時点で、「何件でいくらの借り入れがあるか」が判明する。
次にどのタイミングで、借りた事実が信用情報機関に報告されるかだが、これはいうまでもなく借りた時点で報告がいく。
つまり、契約書を書いて、現金を受け取った時点である。
ただし、多少のタイムラグがある場合があり、借りた学生ローンによって、即刻報告される場合もあれば、翌営業日に報告される場合もある。
個人信用情報には、住所や氏名、生年月日はもちろん、電話番号、借入金額等、与信判断に必要な情報は全て網羅されている。
このような情報が、もし誰もが簡単に取得できたら重大な問題となるが、実際のところどうなのだろうか?
実はその心配は全く必要ない。
個人信用情報機関は、貸金業者としての登録を受けた正当な貸金業者のみが利用できる仕組みとなっており、誰もが利用できるようなものではないこと。
また、貸付にかあわる与信判断以外での使用を、法律で固く禁じており、万一違反すれば処罰の対象となる。
したがって、情報の取得が可能な貸金業者であっても、うかつに信用情報を悪用する事はできないのだ。
したがって、個人情報の流出や悪用は全く気にする必要はないのだが、前述のように長期延滞などには十分注意が必要である。